大人の発達障害の見極め方や具体例は?ずる賢い特徴とチェック方法

スポンサーリンク

「大人の発達障害」という言葉に注目が集まっています。

「もしかして、私も大人の発達障害かも」「アイツ、発達障害なんじゃないか?」と、あなたも悩んでいるかも知れません。

発達障害は、目に見える病気ではありません。
どういう障害で、どのようにチェックして、どう改善したらいいか、疑問ですよね。

ネットでも「どうやったら見極め方が分かるの?」「大人の発達障害の特徴や具体例は?」「チェック方法が知りたい」「ずる賢いって本当?」と、気にしている人が多いようです。

そこでこの記事では、心理士の私が大人の発達障害についてまとめてみました。

そもそも大人の発達障害とは?

そもそも大人の発達障害

さて、「大人の発達障害」とは、何なのでしょうか?

医学的に「大人の発達障害」という言葉はありません。

単に「大人になってから、発達障害に気づく」という状態を「大人の発達障害」と呼んでいるだけです。

では、そもそも「発達障害」とは何なのか?

「発達障害」とは、脳機能の問題などによって、日常生活に支障がでる状態を指す総称です。

以下のような障害を、まるごと引っくるめて「発達障害」と呼びます。

発達障害はこれらの総称

・自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群、カナー症候群)
・ADHD(多動性障害)
・学習障害

上記のような障害は、あなたも聞いたことがあると思います。
これらを、ひとまとめにして呼ぶときの用語が「発達障害」です。

ですから、ズバリ「こういう人が大人の発達障害」とは言えません。

とはいえ、「いろいろあります」では不親切なので、どういった事例があるのか、具体例を挙げてみます。

具体例や事例

前述の通り、「大人の発達障害」はいろいろな障害をまとめたものです。
いろいろなパターンがあるのですが、代表的な事例をここで紹介しましょう。

自閉症スペクトラムの場合

自閉症スペクトラムの場合、「社会性」「コミュニケーション」「想像力」などの面で問題が起きがちです。

「自閉」という名称の通り、「ずっと自分目線で、社会に対して自分を閉じている」ような状態です。

「他人の気持ちがわからない」「説明するのが苦手」「普段と違うことができない」といった症状があります。

例えば、社交辞令で「今後ともよろしく」と言われた時に「『今後』って何だろう? 『今後』何をする予定なんだろう? 意味が分からない」と真に受けてしまったりします。

また毎日同じルールを決めていて「同じ時間、同じ場所でないと仕事ができない」「やり方が変わるとパニックになる」といったことも起きます。

ADHD(多動性障害)の場合

ADHD(多動性障害)の場合は、「落ち着かない」「長時間座っていられない」「人の話を聞けない」などの問題がおきます。

「多動」という言葉の通り、集中力がなく動き回るくせがあるわけです。

ただ、集中力がないがゆえに、ぼーっとしていて、もの静かなタイプも存在します。(不注意優位性といいます。)

具体例としては、「ぼーっとして、人の話を聞いていない」「何かをはじめても、全く集中できなくて直後に別のことを始める」「教えられたことを記憶しない」といったことが起きます。

ただし、注意力がないといっても、物事を認識できないわけではありません。
むしろ、普通の人以上に大量の情報を認識しており、逆に気が散っているとも言われます。

学習障害の場合

学習障害は、発達障害の中では珍しいタイプです。

「言葉は話せるのに、文字が読めない」「会話ができるのに、時計が読めない」など学習面で問題が起きます。

「大人になっても、いくら勉強しても漢字が読めない」というような症状がおきます。

脳の連携が取れない問題なのですが、日本人では稀な症状です。

原因は?

そんな「大人の発達障害」の原因は何なのでしょうか?

世間では「自分のせいなのかな」「親の育て方のせいだろうか?」と心配する人も多いようです。

が、発達障害の大半は脳機能障害です。

その原因は遺伝や、産まれる前後の環境で起こります。

「親に発達障害の遺伝子があった」「産まれる前後で病気になっていた」などということですね。

したがって、本人のせいでも、家族の教育のせいでもありません。

とくにADHD(多動性障害)などは「集中しないのは、本人の意思の問題だ」と言われてしまいがちです。

が、本人が集中したくても、脳機能上できないわけなので、責めても仕方がないのです。

特徴と見極め方・チェック方法

こうした「大人の発達障害」の話を読んでいると「自分も発達障害ではないか?」と思う人が多いといいます。

チェックしたり、見極める方法が気になりますよね。

ただ、厳密な診断は医療機関でしかできません。
脳機能も関わる障害ですので、手軽に特定できる問題ではないのです。

とはいえ、以下の特徴項目に該当するかチェックすれば、ある程度は見極めることができます。

4つ以上当てはまったら、障害の傾向があるかも知れません。

自閉症スペクトラムの簡易チェック

・他人の冗談と本音の違いが分からない
・丁寧に会話しているつもりでも、失礼だと指摘さえる

・辞書みたいな話し方だと言われる
・言葉をまとめることが苦手

・同じ習慣、やり方を繰り返せないと、同様して頭が真っ白になる
・特定の物事だけに興味があり、他人に関心を抱けない

ADHD(多動性障害)の簡易チェック

・後先考えずに行動してしまう
・人の言葉を遮ってしゃべりだしてしまう

・10分程度の作業しか集中できない
・貧乏揺すりなどの身体をゆらす癖がある

・会話中や話し合いの最中でも寝てしまう
・頻繁に物に衝突し、壊す

※学習障害の方は滅多にいないので、ここでは省略します。

大半の人は大丈夫

「あてはまるかも?」と心配になったかも知れませんね。

同時に「というか、こんな項目、大なり小なりみんな当てはまるんじゃないの?」と感じたのではないでしょうか。

一応言っておきますと、大半の人は「大人の発達障害」ではありません。

なぜなら発達障害とは「日常生活に障害が起きる」から「障害」なのです。

現在、学校や職場で問題なく生活できているなら、「障害」とは言えませんよね。
ですから、9割以上は脳機能障害の心配はないのです。

「私、人間関係が苦手で・・・」などの悩みは、脳とはさほど関係がありません。

過剰に怯える必要はないでしょう。

ただ、他人にも「病気じゃないの?」と心配され、診断項目でもほぼすべて当てはまる場合などは、病院へ行ってみるといいですね。

スポンサーリンク

ずる賢い?

そんな「大人の発達障害」について、ネットでは「ずる賢い」という指摘があるようです。

どういうことなのでしょう?

どうやら、身の回りの発達障害の人に対して「ずる賢いやつだ」と感じている人がいるみたいですね。

発達障害だと、知能は平均以上あるのに、社会生活が下手になります。
そのため、「自分の都合を他人に押し付ける」ような面が見えるようです。

また、「おれは発達障害だから、仕事ができなくても仕方がないんだ」と言い訳に使うのが「ずるい」という指摘もあります。

ただ、これはどちらも本質ではありませんね。

発達障害=ずる賢い性格ではありません。
発達障害でも素晴らしい方、仕事や家庭で成功している方はたくさんいます。

また、言い訳に使うものでもありません。

「発達障害だから自分はダメだ」「あいつはダメだ」と卑下・非難する必要はないですし、逆に「発達障害だから努力しなくていい」と開き直るのも違うのです。

大切なのは、発達障害を自覚して生活の改善・解決に力を使うことです。

治療や改善・解決方法は?

「大人の発達障害」を治療したり、改善する方法はどのようなものがあるのでしょうか?

様々な方法が考えられるのですが、ここでは3つほど紹介します。

1つは、薬を使う治療です。

薬というと抵抗を感じる人もいるかも知れないが、元々が脳機能によって起きている障害です。

神経に働きかけるメチルフェニデート(リタリン・コンサータ)アトモキセチン(ストラテラ)などの薬で、ADHDの注意力が改善できることは知られています。

病院で薬を処方してもらうのも手段の1つです。

2つ目に、生活のトラブルが減るように、何かの習慣を作るという方法があります。

「忘れっぽいなら、メモをする」「長時間できないときは、1分だけやろうと努力する」「ミスがないか指差し確認する」などちょっとした工夫で、意外に問題の多くが避けられるのです。

3つ目に、自分に合った仕事・生活をするということです。

発達障害は、ある種の個性です。

特性を活かして仕事で成功している人も多いのです。

・プログラマー・・・コミュニケーションが少ない
・事務、会計・・・ルールが決まっている
・研究者、学者・・・自分の世界に没頭できる
・フリーランス、起業家・・・自分で自分ルールを作れる

こういった仕事ができるように、転職、起業すれば、人並み以上の結果が出せることも多いです。

もちろん、一朝一夕でできる仕事ではないので努力は必要です。
が、自分に合ったことなら、その努力は楽しめるでしょう。

発達障害に限らず、自分の性格に合った仕事・生活を選択するのは人生において非常に重要です。

「変わらないものは変わらない」と割り切り、だからこそ変えられる仕事や生き方を見直すことを心がけたいものです。

大人の発達障害 まとめ

というわけで、大人の発達障害についてでした。

あらためて、ポイントをまとめます。

・大人の発達障害とは、脳機能障害によって、生活に問題が起きる総称
・自閉症、アスペルガー、ADHD、学習障害などをまとめた呼び方
・遺伝や環境によって起きる。近年大人の事例が話題に

・様々な障害の総称。一概に「こういう人」とは言えない
・コミュニケーション、社会性、想像力などの面で問題が起きる
・知能自体には問題がない
・大半の人は発達障害ではない。安心していい

・正確なチェック方法は、医療機関でしか受けられない
・特徴、見極め方のリストに引っかかる人は該当するかも

・「ずる賢い」というネットの声があるが、偏見に近い
・言い訳の理由に使うより、症状を理解して生活を整えるのが大事
・治療や改善には「薬」「習慣を作る」「自分にあった生活をする」といった方法がある

ということですね。

「自分は大人の発達障害ではないか?」と思った方。

まずは9割以上の確率で、発達障害ではないのでご安心ください。
そして、もし発達障害でも、問題の解決方法を探して生活を見直せば、自分らしく充実した人生をおくることはできます。

「ないものねだり」より、「あるもの探し」をしていきましょう。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です