2017年4月3日からのNHK・連続テレビ小説の『ひよっこ』。
ヒロインを演じるのが有村架純ということで注目を集めていますね。
同時に「方言指導は大丈夫なの?」「有村架純の茨城弁は変なのでは?」といった声も書き込まれています。実際のところはどうなのでしょうか?
そこで今回は、有村架純の茨城弁を中心に、『ひよっこ』の方言指導は下手なのかについて調べてまとめてみます。
朝ドラ・ひよっこの方言指導が下手?

さて、『ひよっこ』の方言指導が下手といわれています。
ネットで一般人から受けている指摘は、どのようなものなのでしょうか?
『ひよっこ』の舞台は茨城県北西部の奥茨城村です。
調べてみたところ、今現在、茨城県のネイティブに以下のような指摘を受けていますね。
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・「んだ、んだ」という表現は、茨城弁にはない。「んだ」と一回しか言わない。
・「んだ」は東北っぽい。実際は「だっぺよ?」が使われるのでは?
・「い」と「え」の発音が茨城の方言になっていない
・平坦なイントネーションが茨城弁なのに、アクセントを付けすぎている
・尻上がりのイントネーションになっていない
・茨城弁の人はもっと早口だ
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微細な点ですが、茨城県出身の人は気になるようですね。
では、そもそも茨城弁とはどういった方言なのでしょうか?
茨城弁の特徴とは?
茨城弁の特徴をまとめると、以下のようなポイントがあるようです。
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・平坦なイントネーション
・早口で話す
・尻上がり気味のアクセント
・濁点がつきやすい(「か」→「が」など。)
・音が混じることがある。(「し」→「すぃ」、「そ」→「つぉ」になるなど。)
・鼻にかかったしゃべりかた
・喧嘩してるようにしゃべる[/aside]
個別の単語ではなく、イントネーションやアクセントが中心のようですね。
セリフを覚える問題ではありません。『ひよっこ』の演技の中で実際に使いこなすのは難しいでしょう。
ちなみに、この茨城弁の特徴は、古代日本の表現や語法が残っている貴重な言語なのだとか。日本国内の方言でも非常に珍しいそうです。
とはいえ、実は茨城弁は一筋縄ではいきません。「北部茨城弁」と「南部茨城弁」があり、それぞれかなり差があるといいます。ですから、同じ茨城県の人でも反対側の地域の方言は違っていて、マネできないのですね。
実際、『ひよっこ』に出演する羽田美智子さんは、茨城出身なのに茨城弁に苦戦しているそうです。
有村架純の茨城弁が変?
さて、有村架純さんの茨城弁はおかしいと指摘されています。
元々有村架純さんは兵庫県出身。関西弁を直すだけでも一苦労するはずなので、関東の方言である茨城弁にするのは当然苦労があるでしょうね。
視聴者の指摘としては「イントネーションが茨城弁特有のの平坦な感じになっていない」などと言われていますね。
ドラマ撮影の方言指導の先生に「東北弁になっている」と指摘を受けているという話です。方言指導が悪いというより、指導してもなかなか使いこなしきれないということでしょうか。
関西出身なのに、東北弁になっているのは興味深いですね。有村架純さんは『あまちゃん』で東北弁を使いました。その役の発声になっているわけです。役作りは徹底するタイプなのですね。
有村架純の方言がかわいい!

そんな有村架純さんの茨城弁は、批判ばかりされているわけではありません。
「かわいい!」という評判も多いです。
有村架純さんの茨城弁はたしかに完璧ではありませんが、その茨城弁の違和感を感じられるのは、一部のネイティブ茨城の方だけ。
意外に多くの視聴者が受入れているのかも知れませんね。
また、2000年代頃からは、一般的な方言も「かわいい」というイメージがつきました。80年代頃までの「遅れている恥ずかしいもの」ではなくなった印象がありますね。
まとめ
ということで、『ひよっこ』の方言指導と、有村架純さんの茨城弁についてでした。
あらすじや放送日、予告編が発表された段階から注目された『ひよっこ』ですから、厳しい批判もあるでしょう。
茨城弁は単語ではなく、イントネーションやアクセントの微差が多いようなので、練習するにしても難易度が高いですね。
とはいえ、今回は実在のモデルがないオリジナル作品のオリジナルな主人公です。有村架純さんには、のびのびと演じていただきたいものです。
『ひよっこ』が方言が馴染む世界観をつくり、どのような物語が展開されていくのか、今後の放送に期待です。